LTEルーターを用いた接点信号伝送テスト

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2025.07.04 アイテック電装㈱社長 相原

アイテック電装㈱の相原です。
6/15日は松江市にあります、松江フォーゲルパークに家族で訪れました。
自然豊かな場所で、鳥さんと触れ合える貴重な場所ですので、皆様もぜひ足を運んでみてください。

松江フォーゲルパークでの写真

さて、昨日はありがたいことに、携帯電話と同じ通信規格であるLTEを用いた接点信号伝送テストをお客様のもとへ行ってまいりました。
接点信号を無線で飛ばすとなるといくつか方法はあるのですが、今回のテスト条件として伝送する拠点間が山間約1km程であり、
920MHz通信では対応不可、携帯は繋がるのでLTEを使った方法にて行いました。

機器構成はというと、

接点送信機→LTEルーター<——————————————————>LTEルーター→接点受信機

こんな感じです。
文字で書くと一見簡単そうに見えますが無線の設定というのは難しく、うまくいかなかったときの原因特定に苦労します…
弊社ではLTEルーターを用いたシステムの実績がありますのでその点ご心配なく運用できます。

LTEルーター同士はVPNを組み、データ暗号化によるセキュリティ面を向上、仮想的な専用通信網を構築しております。
仮想的な専用通信網というのは、それぞれのVPNゲートウェイ側に接続されている機器同士をあたかも同一LAN上にいるかのように
扱うことができます。これを応用すれば家で会社のローカル機器にアクセスできるようになるので、リモートワークをする際には
とても有効な手段といえます。
(VPNを組まずにバーチャルサーバ機能を利用しての伝送もできますが、あくまでテスト的な方法であり、
お客様へ納めるシステムとしては些かセキュリティが甘いです)
通信を確立してしまえば、お互いに接点送信機、受信機を1機ずつ追加して接点を送り合うこともできますし、
勿論アナログ信号もユニットさえ付ければ送受信可能です。

LTEルーターには各キャリア業者の固定IP契約のSIMを挿入するので、携帯がつながる箇所で通信可能です。
接点受信機側を車に乗せて走らせてみましたが、やはりトンネルでは通信断になります…抜ければ自動的に復旧します。

固定IP契約のSIMを使いますので、このシステム運用時は月額費用が発生します。
接点の送受信であればそこまで速度が必要なく、通信データ容量もそこまで使わないので、安価なSIMを選択できますが、
例えば監視カメラ(ネットワークカメラ)と接続して遠隔から監視したいとなるとそれなりに速度を求められ、
データ容量もかかってしまいますので月額料金は割高になります。(低速でも運用できますが、コマ送りになると思います)

・拠点間が長距離で、その間を有線引っ張りたいが莫大な費用がかかる。
・920Mhzのマルチホップ以上の長距離伝送、通信速度が必要。
であればこのシステムを運用することをお勧めします。


アイテック電装㈱のブログを拝読いただきまして誠にありがとうございます。
弊社は岡山県倉敷市で制御盤・カメラケースなどを製作しております。
お客様のご要望に合わせて一品一様に製作しておりますので、お気軽にご相談ください。

また、次世代の職人育成を目標に掲げ高卒採用も行っており、見学も随時受け付けております。
ご希望の方は下記コンタクトフォームよりお問合せ下さい。